Schnitzel à la Holsteinとは…
“Schnitzel à la Holstein”とは”ホルシュタイン風シュニッツェル”を意味する、ドイツ・オーストリア料理の定番”Schnitzel”のバリエーションの一つである。
この料理の起源は19世紀に遡る。
“Schnitzel à la Holstein”は当時のドイツの外交官で貴族のFriedrich von Holsteinのためにベルリンのレストラン”Borschardt”が提供したのが始まりだと言われている。そのため、料理は彼の名にあやかり”Schnitzel à la Holstein”とされたのである。
ちなみに、ホルスタインというと牛の種類(ホルスタイン・フリーシアン種)を思い浮かべるかもしれないが、その肉を使うというわけではない。
*日本では”ホルスタイン”で通っているが、この品種名は名産地であるドイツのシュレースヴィヒ=ホルシュタイン州(Land Schleswig-Holstein)の州名に因むので、厳密には牛の種類も”ホルシュタイン”である。
とはいえ、全くの無関係というわけでもなく、Friedrich von Holsteinはメクレンブルクの貴族”ホルシュタイン家”の血筋であり、メクレンブルク(現在のメクレンブルク=フォアポンメルン州)はシュレースヴィヒ=ホルシュタイン州と隣接する土地である。
ホルシュタイン家の初代当主はメクレンブルク王子”Heinrich Borwin I”に従ったとされているが、元々はホルシュタイン地方の出身とされている。また、ホルシュタイン家はのちにSchleswig-Holsteinおよび、デンマークにも血筋を広げることになるらしい。(ヨーロッパ史には詳しく無いので気になる人は各自で調べてほしい。ちなみにドイツ版wikipediaはこちら)
ともかく、ホルスタイン牛も、Friedrich von Holsteinもともにシュレースヴィヒ=ホルシュタイン州に少なからぬ縁を持つので、完全に無関係というとまた語弊がある…ような気がする。
ー閑話休題
さて、では”Schnitzel à la Holstein”とはどういう料理なのかというと…