“Gulasch suppe(グーラッシュズッペ)”とは…
“Gulasch suppe”とは牛肉とパプリカをたっぷりと使ったドイツ・オーストリア家庭で親しまれている煮込み料理である。
ドイツ・オーストリア食文化にはハンガリーからの影響も色濃く、この”Gulasch suppe”も元々はハンガリー生まれの料理である。”Gulasch”というのもドイツ語ではなくハンガリー語からの借用語であり、ハンガリーでは”Gulyásleves(グヤーシュレヴェシュ)”と呼ばれ、”牛飼いの汁”を意味する。
ハンガリーで生まれたこの料理が、ヨーロッパ諸国(モンゴルなどにも)に広がっていき、今では多くの国で広く親しまれた料理となっている。ドイツもそのうちの一つで、今ではドイツ家庭料理の代表的な一品とも言えるほどにすっかりとドイツ食文化に溶け込んでいる。
ちなみに、ハンガリーの伝統的な”Gulyásleves(グヤーシュレヴェシュ)”はシチューではなくサラサラとしたスープ状の料理であるので、他国伝わっていく途中で、名称はそのままにとろみのついたシチュー状の料理に変化していったのだろうと思われる。
ドイツで食べられるようなシチュー状のものは、ハンガリー語では”Gulyásleves(グヤーシュレヴェシュ)”ではなく、”Pörkölt(ペルケルト)”と呼ばる。最近では”Gulyásleves(あるいはGulyás)”でも通じるようにもなってきたようだが、シチュー状のものが食べたければ”Pörkölt(ペルケルト)”と言ったほうが無難かもしれない。
ハンガリー伝統の”Gulyásleves(グヤーシュレヴェシュ)”については、そのうち別の記事にまとめるとして、今回はドイツの家庭料理としての”Gulasch suppe”の伝統的な本格レシピを紹介する。
“Gulasch suppe”の本格レシピ
*記事公開から一定期間経過したため本レシピは有料化しました。