【イタリア郷土料理】Caponata:シチリア風揚げ茄子の甘酢煮【本格イタリア料理レシピ】

Caponataとは…

Caponataとは揚げ茄子をメインとしたシチリアの伝統料理である。

名の由来は諸説あり、スペイン語の”caponada”に由来すると言うものや、”caupone(船乗りの居酒屋)”に由来すると言うものなどがある。さらに、元々はシチリア地域で採られる”capone”と呼ばれる魚を使った甘酸っぱいソースをかけた貴族向けの料理があり、貧しい庶民が高級な”capone”の代わりに安価な茄子を使って代用したとも言われている。

シチリア発祥の料理ではあるものの、イタリア全土に広く広まっている料理である。シチリア島内でも、それぞれの地域で異なるバリエーションが存在する。

最もシンプルとされているのはシチリア島北海岸中部のPalermo県のものであるとされており、一言で言うと揚げ茄子のトマト甘酢煮込みであり、材料にはイタリアのMinistero dell’agricoltura, della sovranità alimentare e delle foreste (MASAF) によって認められた伝統的なシチリア地方の地産の食材が多く使用される(必須食材は後述)。

*ナポリ料理にも”Caponata”があるが、こちらでは茄子を使用しないとされる。

メインの食材である茄子の調理法に関しては、”茄子を油で揚げる調理法もある”などとしているレシピもあるが、伝統的なオリジナルのレシピでは”4~5cmに切った茄子を揚げる”ことが厳格に求められている。

日本ではフランス料理のラタトゥイユと混同されることが多いが、材料や味付け、調理法など含め実際のところはそれほど類似点が多いわけでもない。

ズッキーニなどの夏野菜も料理との相性が良いので主にイタリア外では基本食材として含まれることがある(日本国内でのラタトゥイユとの混同の原因はおそらくここにある)。イタリア内でもこれらの野菜が用いられることはあるが、多くの場合 “caponata di zucchine(ズッキーニのカポナータ)”あるいは”caponata di verdure(野菜のカポナータ)”のように明記され、単にcaponataと言う場合は伝統的なものを意味し、ズッキーニが使われることはない。

では、伝統的なシチリア風(palermitana)のCaponataの本格レシピを紹介する。

Caponataの本格レシピ

*記事公開から一定期間経過したため本レシピは有料化しました。

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