ペリメニ(Русские пельмени:ペリメリ(ロシアンダンプリング)とは??
ペリメニとはロシアの代表料理でダンプリングの一種です。モンゴル系ブリヤート族あるいはコミ人の食文化に機嫌を持つと考えられているようです。現在ではロシア全域で広く親しまれています。
地域によって食べ方や中身の具材が異なりますが、基本的には肉タネを小麦粉と卵で作った皮で包んだダンプリングでお湯やブイヨンで茹で上げて食べます。*油で揚げる食べ方もあります。
代表的な食べ方のとしては茹で上げたペリメニに東欧の発酵乳の一種であるスメタナやバターなどをつけて食べるものが挙げられます。
具材として使われる肉は、牛、豚、ラム肉などがあり、特に伝統的なウラル地方の作り方では配合の割合も決まっているのだとか…。つけ合わされる定番のハーブとしてはディルが用いられます。
ペリメニの大きな特徴の一つは形状で、中国の餃子のような縦長のダンプリングが多い中でペリメニは具材を包む際にひだを作らず半月状に閉じた後、端と端をくっつけて輪っかのような形状に仕上げます。
ペリメニの名はこの形状に由来しており、「耳パン」を意味するコミ語/マンシ語のпельняньが語源だと言われています。ちなみにかつては極寒地域では冬が始まれば大量にペリメニを仕込み、紐などに通して軒先などに出して凍らせることで保存していたのだとか…。
それではペリメニの本格的な作り方を紹介しましょう。
Русские пельмени:ペリメリの本格レシピ
Русские пельмени:ペリメリ
ロシアのダンプリング。ひき肉と玉ねぎで作ったシンプルながら肉肉しい肉ダネを小麦粉と卵で作った皮で包んだ料理。包む際にひだを作らず半月状にしたのち端と端を繋げて輪のような形にするのが特徴。スメタナをつけて食べる。(ロシア料理)
Ingredients
皮(約70枚分)*残ったら冷凍保存可能
- 600 g 小麦粉
- 1 個 卵(Mサイズ)
- 300 ml 水
- 1 大さじ 塩
フィリング(約40個分)
- 500g 6 合い挽き肉
- 1 個 玉ねぎ(中)
- 1 大さじ 塩
- 適量 ブラックペッパー
その他(ペリメニ10個に対して)
- 適量 ディル 生のディルの方が好ましい
- 1 個 ブイヨンキューブ
- 適量 水 ペリメニがひたひたになる程度
- 10 g バター
- 2 大さじ スメタナ なければサワークリームで代用可
Instructions
下準備1:生地作り
- パン作りマットなどを用意する。小麦粉600gを山形に盛り付けて真ん中を凹ませ、その凹みに卵を落とす。
- 塩一つまみと水大さじ1くらい(適当で良い)を注ぎ、山を崩しようにして卵を少しずつ小麦粉と混ぜ合わせていく。
- 真ん中周辺がある程度混ざれば、残りの水を少しずつ加えつつ生地をまとめていく。
- 生地が一まとまり(ボロボロと崩れやすくても良い)になれば、体重をかけて生地を捏ねていく。表面が滑らかになるまで捏ねたら球状にして、乾燥しない様に濡れた布巾などを被せて冷蔵庫で30分以上寝かす。*寝かしているうちに水分が全体に満遍なく行き渡る。
下準備2:肉タネ作り(生地を寝かしている間に)
- 玉ねぎはみじん切りにする。
- ボウルなどにひき肉を入れ、塩、ブラックペッパーを加えて粘り気が出るまでしっかり(でも手早く)ともみ込む。
- みじん切りにした玉ねぎを加えて皿にも見合わせれば肉だねは完成。*ラム肉など使用する肉の種類を変えるとバリエーションが豊富になる。
下準備3:
- 出来上がった生地を麺棒で薄く伸ばす。
- 大量に作る場合はコップの縁などを使って切り分けると比較的容易にできる。*そのほかにも円柱状にしてから切り分け一個づつ綿棒で円形に伸ばす方法もある。
- 切り分けた一つ分の生地に適量の肉ダネを量とり包んでいく。この際餃子の様にヒダをつくることはせずに半月状に仕上げる。
- 最後に半月の両端をつなげて輪のようにすればペリメニは完成。*保存する場合は、この時点で冷凍すれば数ヶ月は保存が利く。ロシアでは冬に作り、屋外に出して凍らせておくらしい。
本調理
- 鍋にブイヨンを沸かす。このみでディルを加えても良い。*お湯で茹でて水餃子のような方法で食べても良い。
- ブイヨンが沸騰すればペリメニを加えて茹でる。この時あまり火が強すぎると鍋の中の対流が強くなりすぎてペリメニの皮が破れてしまうことがあるので注意が必要。
- 茹でている間に鍋底にくっついてしまわないように、時折さじなどで底の方から掬い上げるような感じでかき混ぜる。金属製のおたまでは皮を破る危険性があるので木製のさじやへらなどを使うのがおすすめ。
- ペリメニが浮いてきて茹で上がりが見えてきたら最後にバターを一欠片加える。
- スープごと器に移し、ディルを散らす。
- スメタナを添えて完成。ペリメニをスメタナにつけて食べる。このみでスメタナをスープに溶かして食べても良い。