Kåldolmar スウェーデン風ロールキャベツ
Kåldolmar とは、スウェーデン風のロールキャベツである。スウェーデン語でkålはキャベツ、dolmarはドルマ(dolma:トルコ語で”stuffed(詰め物)”を意味する料理)を意味するので、直訳すると”キャベツの詰め物料理”といったところだろうか。

国として移民の受け入れに積極的なこともあり、スウェーデンでは日本食も含め様々な国の食文化が広く受け入れられている。その一方で、スウェーデンには伝統的な料理もまた多く、スウェーデン人たちから愛されている。
このkåldolmarもそれらの最も古い伝統料理の一つであり、その起源は18世紀まで遡ると言われている。真偽の程は不明であるが、kottbllar同様にカール12世がトルコから持ち込んだ料理だと言われているらしい。
さて、このスウェーデン風のロールキャベツがどんなものかというと…

日本でロールキャベツというと、多くの場合煮込み料理という認識で間違い無いと思うが、このkåldolmarはオーブン料理である。そして、多くの場合詰め物にはひき肉や玉ねぎに加えてお米(ミルク粥)を含め、さらにスウェーデン料理に頻出のスパイスであるオールスパイスも使用される。
そして、オーブンで焼き上げる際にはシロップをかけて焼き上げ、ほんのりと甘く仕上げ、提供時には生クリームを使った濃厚なクリームソースとリンゴンベリーをかけるという、まさにスウェーデンらしい食べ方がなされることも特徴。付け合わせには茹でたジャガイモやマッシュポテトなどが好まれる。
では、kåldolmarのレシピを紹介しよう。
kåldolmar の本格レシピ

Kåldolmar : スウェーデン風ロールキャベツ
Ingredients
- 9 枚 キャベツ
- 500 g 挽肉
- 1/4 カップ 米
- 1 カップ 牛乳
- 1 個 卵
- 適量 ブイヨン 耐熱皿の容量による
- 適量 塩
- 1 大さじ オールスパイス
- 適量 ライトシロップ
クリームソース
- 1/2 個 玉ねぎ
- 1 本 人参(中)
- 10 g バター
- 100 ml 生クリーム
Instructions
下準備
- 米を水で研いでから、牛乳とともに鍋に入れてミルク粥を炊く。 *スウェーデンではクリスマスなどにRisgrynsgröt(ミルク粥)を食べる習慣があり、Gröt risと呼ばれる専用の米が売られている。
- ミルク粥は少し硬めのおかゆくらいに仕上げ、火からおろして冷ましておく。基本的には米の芯が残っていなければ良い。
- キャベツの葉を丁寧に剥がし、硬い部分を切り取る。その上で大きめの鍋に沸かしたたっぷりのお湯で柔らかくなるまで茹でる。茹で上がったキャベツの葉は鍋から出して、水気を拭き取っておく。*茹で汁は捨てずに置いておく。
- 玉ねぎはみじん切りにして、バターで甘味が出るまでじっくりと炒めておく。
- オーブンを200ºに予熱しておく。
本調理
- ミンチにひとつまみの塩と胡椒、オールスパイスを加え、粘り気が出るまで揉み込む。
- さらに、ミルク粥、炒めて余熱をとった玉ねぎ、卵を加えて満遍なく混ぜ合わせる。
- キャベツの葉に、上の手順で合わせた肉ダネを乗せ、キャベツの端を折り込んでこぼれないように包みこむ。キャベツの葉が小さい場合は、二枚を一部重ねるように横に並べ、真ん中に肉ダネを乗せて包むと良い。
- 成形したロールキャベツは耐熱皿に並べていく。
- キャベツの茹で汁にブイヨンキューブを溶かし、それをロールキャベツの半分くらいの高さまで注ぐ。
- オーブンの余熱が終わったら、ロールキャベツの上部をアルミ箔で覆った状態で約30分火を入れていく。この際、中までしっかりと火を通す。
- アルミ箔を外し、ロールキャベツの上からシロップをまぶし、さらに10~15分ほど焼き色がつくまで加熱していく。
クリームソース作り
- 薄切りにした玉ねぎ、輪切りにしたニンジンを甘味が出るまでバターで炒め、耐熱容器に残っているブイヨンを加えて煮込む。
- 生クリームを加えて、好みのゆるさ、味加減になるまで煮詰める。
- 濾し器でこして、クリームソースは完成。必要ならコーンスターチなどを使ってとろみをつけても良い。
盛り付け
- ロールキャベツをマッシュポテトやリンゴンベリージャムなどの付け合わせとともにお皿に盛り付けたらクリームソースをかけて完成。
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