Eisbein : ベルリン名物豚すね肉の煮込み
Eisbein : アイスバインというのはベルリンの名物ともされる煮込み料理である。塩漬けにした豚すね肉をじっくりと時間をかけて煮込んだもので、豚すねの分厚い皮はコラーゲンが溶け出し柔らかく、身とともに口の中でほろほろと崩れほどける。じっくり煮込むことで、脂も適度に抜け 豚すね肉とは思えないほどに あっさりとした味わいに仕上がる。
ちなみにベルリンの名物料理とされてはいるが、ドイツ全土で広く親しまれる家庭料理でもある。そのため、供され方などには ある程度 地域性もあるが、多くの場合 ザワークラウトやポテトと共に供され、マスタードをつけて食べられる。豆のピュレなどが添えられることもある。
日本でもオクトーバーフェスでは必ずと言っていいほど見かける定番料理の一つ。
似た料理として同じくドイツはミュンヘンの名物料理であるシュバイネハクセ(Schweinshaxe)があるが、こちらは豚スネ肉のローストである。
ちなみにEisbeinという名は、”Eis = 氷” “Bein=脚” と分けることができ、名前の由来としてはアイススケートのエッジとして豚の足の骨を使っていたことからきているとか、冷めた際にゼラチンが固まった様が氷のようだからなど諸説あるという。そもそもEisが氷ではなくラテン語のischia(股間節)からきているという説もあるというので、どれが本当なのか真偽の程は確かではない。
この料理に関して使用する部位については、もも肉でも豚足でもなく、その間の脛肉でなくてはならない。皮と赤身のバランスが重要なのである。
Eisbein (豚すね肉の煮込み)の本格レシピ!!
Eisbein:塩漬け豚すね肉の煮込み
ドイツ料理の代表格。塩漬けにした豚すね肉をザワークラウトなどの野菜ともにじっくりと煮込んだ一品。適度に脂も落ち思いのほかに あっさりとした味わいで、お肉がホロホロと口の中でほぐれる。付け合わせには茹でたじゃがいもなどが定番。
Equipment
- 1 鍋(大) 蓋付き
Ingredients
- 1 ~1.5 kg 豚すね肉
- 100~180 g 塩 豚肉の重量の10~12%程度
- ザワークラウト 自家製がおすすめ
- 1 個 玉ねぎ(中)
- クローブ
- キャラウェイ
- ジュニパーベリー
- マジョラム
- ブラックペッパー
Instructions
下準備
- 豚すね肉をしっかりと水洗いしておく。血抜きのために30分~1時間ほどつけておいても良い。ぬめりや匂いが取れて綺麗になったらキッチンペーパーなどしっかりと水気を拭き取る。
- 重量の10~12%の塩を準備し、その一部を使って豚肉の表面に塗り込む。塗り込む際に、なるべくロスが出ないように手のひらに塩をとって少しずつ塗り込むと良い。残った塩は水1l~1.5l(後で使う袋の大きさによって調整する)に溶かす。
- ビニール袋に塩を塗り込んだ豚すね肉を入れ、続いて食塩水を注ぎ入れる。ビニール袋に空気が残らないよう抜き切って袋の口を閉じる。そのまま、冷蔵庫に入れて最低1日~1週間ほど漬け込む。この間に、水漏れしないように袋を二重にしたり、袋をボウルに入れるなどすると良い。
本調理(1日~1週間後)
- 玉ねぎは皮を剥いて、薄切りにしておく。
- 豚脛肉が収まる大きな鍋を用意する。ラードあるいはサラダ油をしき、玉ねぎを軽く色づくまで炒める。
- ザワークラウトは味を見て酸味が強いようなら、さっと水にさらし、水分を絞ってから使う。水にさらしすぎると味も香りも抜けるのでやりすぎないように注意する。
- 鍋にザワークラウトを加え、さっくりと混ぜる。
- 豚すね肉は塩漬け液から取り出して、しっかりとキッチンペーパーで水気を拭き取る。
- 鍋に塩漬け豚すね肉を加え、ザワークラウトを肉を覆うようにして被せる。イメージとしては豚肉を蒸し煮にするような感じ。
- ひたひたになるまで水を注ぎ、弱火~中火でじっくりと煮込んでいく。ジュニパーベリー、キャラウェイ、マジョラム、クローブ、ブラックペッパーを加える。
- さらにローリエを加え、蓋をして蒸し煮にしていき。
- アクが出て来たら都度毎に取り除き、2時間ほど煮込む。2時間煮込んだ写真がこちら。
- さらに1時間ほど煮込んだものがこちら。このみでもう1時間ほど煮込んでも良い。
- 出来上がったらお皿に盛り付ける。付け合わせは茹で芋などを添えると良い。